企画展「Bonin ✕ Botany ー東京大学植物学教室の小笠原調査ー」関連企画
講演会「植物学者が見た小笠原」
柴田記念館で開催中の企画展「 Bonin ✕ Botany ー東京大学植物学教室の小笠原調査ー 」関連イベントとしまして、講演会を開催いたします(全2回)。1879年に東京大学植物学教室の初代教授である矢田部良吉が、日本の植物学者として小笠原諸島に初めて上陸し調査を行って以来、大学の研究者による調査活動は小笠原の特異な植物相の解明に大きく貢献してきました。本企画では歴史的に小笠原の植物研究と関わりが深い東京大学と東京都立大学の研究者が、小笠原で行われてきた調査活動の歴史、 絶滅危惧種の保全と植物研究の最前線などをテーマに講演を行います。(どちらか一方の日程のみのご参加も可能です。)



2025年12月27日 (土)13:30~(13:00開場)
『植物から見た世界遺産「小笠原」の自然とその保全』
講師 可知直毅 東京都立大学特任教授
1953年生まれ。理学博士(東京大学)。専門は植物生態学、島嶼保全生態学。種生物学会会長、日本生態学会会長、日本島嶼学会会長を歴任。1978年、環境庁国立公害研究所(現:環境省国立環境研究所)に入所し、マレーシアの熱帯林の生物多様性維持機構などの研究に従事。1995年、東京都立大学に移り、小笠原の固有植物オオハマギキョウの生活史の研究を開始。その後、小笠原の侵略的外来植物や野生化したヤギにより劣化した生態系を対象としたプロジェクト研究を実施。小笠原世界自然遺産地域科学委員会委員、東京都立大学小笠原研究委員会専門部会委員を務める。小笠原への渡島は30年間で100回以上。
2026年1月24日(土) 13:30~(13:00開場)
『 小笠原諸島の固有植物の送粉者−小笠原にはなぜ白い花をつける植物が多いのか 』
講師 川北篤 東京大学教授
1978年生まれ。京都大学博士(人間・環境学)。専門は植物生態学。特に花の多様性と送粉者の関係を研究している。2018年に東京大学大学院理学系研究科附属植物園に着任。小石川植物園で保全されている小笠原の絶滅危惧種の多くで送粉者が未知であったことから研究を開始。2022年度から3年間は環境総合研究推進費の課題として小笠原諸島の固有植物の送粉者の解明に取り組む。小笠原世界自然遺産地域科学委員会委員、東京都レッドリスト及びレッドデータブック(小笠原諸島)改定委員。
『 小石川植物園から見た小笠原の自然 』
講師 邑田仁 東京大学名誉教授
1952年生まれ。理学博士(東京大学)。専門は植物分類学、植物器官学。日本植物分類学会会長、日本植物園協会会長などを歴任。1980年、東京大学理学部助手となり附属植物園(小石川植物園)に勤務。1991年から同大学講師、助教授として日光植物園に勤務。1995年東京都立大学教授。1999年に東京大学大学院理学系研究科教授となり小石川植物園で園長も務める。この間、台湾、中国雲南省、ミャンマーなどアジア各地で植物調査を行うとともに、サトイモ科、ツチトリモチ科、リンドウ科、キキョウ科などの分類学的研究を進め、2018年に定年退職。植物研究雑誌編集委員(編集幹事)として関連分野との連携を保っている。
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会場:エーザイ株式会社KKCビル 1階 KKC101会議室
定員:50名 ( 参加希望者多数の場合は抽選とさせていただきます。未就学児童の方はご来場いただけません。)
申込期限:11月30日(日)(抽選結果発表:12月3日予定)料金:無料
共催:東京大学大学院理学系研究科附属植物園(小石川植物園)/内藤記念くすり博物館
お申込みはこちらから:https://forms.gle/YcdfUV5WLS6Gwxs78
お問合せ:小石川植物園 koishikawa_event@ns.bg.s.u-tokyo.ac.jp
(内藤記念くすり博物館 へのお問い合わせはお控えください。)